ウクライナ問題とその歴史について調べてみた。

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連日ニュースで見ない日はない、”ウクライナとロシアの戦争”。
戦争という言葉を使う事に抵抗を少し感じましたが見かける現地の風景は戦争以外の何でもない。

そう感じたのでこの言葉を使いましたが、元々仲の良かった兄弟国がなぜ今の状態に?
歴史やこれまでの国内の経緯について、最低限の情報をまとめてみました。

ウクライナ成立までの歴史と国について

人口は4,130万人でヨーロッパ諸国の中で7番目に人口が多い国。

アゾフ海と黒海に沿った海岸線と肥沃な大地を持ち、世界有数の穀物輸出国で、

主な品目として生活に関わりそうなのはとうもろこし、小麦、ひまわり油などなど。

これらの原料・穀物など輸出品目は従来の輸出ルートだと黒海経由で出ていくのですが、

*以下、ユリア・スビリデンコ第一副首相兼経済相のコメントより。

現在はこの「黒海ルートがロシアに封鎖されている為、輸出は4分の1に迄減少」しているそうです。

ウクライナの歴史は島国である日本と比べると過酷な歴史で、13世紀以降モンゴル帝国の侵攻による支配。その次はポーランド・リトアニア共和国→オーストリア=ハンガリー帝国→オスマン帝国→
ロシア・ツァーリ国など、様々な国によって支配を受けた歴史があります。

17〜18世紀に入ってコサック・へーチマン国家が誕生し繁栄した様なのですが、最終的にはポーランド、ロシア帝国の間で分割され、ロシア帝国崩壊後にウクライナ民族自決運動が起こり、ようやく、
1917年6月23日”ウクライナ人民共和国”を宣言。しかし、30年も経たずに第2次世界大戦が起こり、ウクライナ西部はウクライナ・ソビエト社会主義共和国に合併され、その後はソビエト連邦の一部となってしまいます。

ソビエト連邦の崩壊で1991年、ウクライナはようやく独立し、中立国を宣言。

1994年にNATOと提携など進め、我々の知る一国家として世界でも認知を得た長い歴史がありました。

対外的騒乱以降は、この度のロシアによる侵攻まで発生は無く、国内で「ユーロマイダン」と呼ばれる市民運動(ざっくり書くと親ロシアだった時の大統領ヤヌコビッチを追放した運動)が起こり、現在の我々が知る「ウクライナ」になった。というのが非常に大まかな歴史となります。

*ちなみに上記”ユーロマイダン”収束後、ロシア&欧州連合調停の下、
「ウクライナにおける政治危機の解決合意」がフランス・ドイツの外相立会いのもと、
締結されたのですが、ロシア代表の外相は署名を拒否しています。2014年2月。

クリミアの独立宣言からロシアに併合となったのが2014年3月18日だった事を考えると、この時の署名拒否は意図があってのものだったんでしょう。そう思わざるを得ません。

クリミア半島の併合

上記、2014年3月にいきなり独立を宣言し「クリミア共和国」を樹立。
その後は自らが望んで(そういう計画?)ロシアに併合。ウクライナも世界も声を上げましたが、
現在もロシアの実効支配は続いています。既に8年が経過。

■クリミア半島の場所 https://goo.gl/maps/QFHPzuv5wp52YkXa8

第2次世界大戦中、クリミアはナチスドイツの手に落ちますが、大戦終結後スターリンの手中に。
その後、ロシア系移民が大量に送り込まれ元々クリミアに住んでいた先住民の方々は強制収容所に送られ、クリミア半島は”ロシアのもの”にされてしまいました。

スターリンの死後、後継者のフルシチョフはそのクリミア半島をウクライナに割譲します。
ウクライナがまだ国として独立、成立する前の話=ソビエト連邦内部の話なので、
特に騒がれる事はなかった様ですが、現在の中国がウイグル自治区に行っている事と同じですよね。


ウイグル自治区には大量の中国人が送り込まれ、ウイグル独自の言語も使用が禁止されたり、
言論の自由は奪われているとSNSやニュースでも報道されています。
クリミアでスターリン率いるソビエト連邦が行った事を中国は今も本当に行っているんでしょうか。

2022年2月24日ロシア侵攻、権力の増大

今年の2月の終わり、ロシアがウクライナへ侵攻したとニュースで見て、
その時は「侵攻」と言っても、”国境付近の小競り合い?”くらいにしか思っていませんでしたが、
様々なメディアを通して入ってくる情報は明らかな「戦争」状態。

侵攻を開始したロシア、プーチンの思惑としては欧州連合(EU)、北大西洋条約機構(NATO)に
加盟しようとする動きが気に入らず、特にNATOに対して
「民族としての歴史的未来を脅かしている」と主張。


ウクライナは抑圧から解放され「ナチスから浄化されるべき」だと言ってるらしく、
カルト集団から逃げ出した元信者を「もう!許さないんだからねっ!!」って言ってる、
単なるサイコな独りよがりみたいにしか思えません、今回のこの騒動の発端。

現在に至るまで様々な情報、憶測、フェイクニュース?とも思える様な動画、テキストも出回り、
正確な情報を取る事の大切さを改めて感じました。

湾岸戦争の映像を見たときは「これがちょっと前に起こった本物の戦争か・・・。」と思って、
恐ろしい気持ちだったのですが、今回のこのロシア・ウクライナ紛争は目にする、
聞こえてくるニュース全てが結構なリアルタイムだったりするから、辛い気持ちになります。

ウクライナ東部はロシア語を話すロシア系住民が多く、元々ロシアとの親和性も高い。
一方で首都キーフ(キエフ)のある西武はウクライナ語を話すウクライナ系住民が多い地域なので、
ロシアよりも新欧米の傾向が強い、高くなるのは当然なのかなと感じました。

東西冷戦時代、旧ソ連はアメリカと覇権を争っていましたが、冷戦が終わるのと共に、
それまでの権力というか、勢いが無くなったのは割と記憶に新しいところだと思います。

盛り返したのは現在のウラジーミル・プーチン大統領が長期政権を敷きはじめた頃から?
*憲法を改正し最長2036年まで大統領の座に居座れるみたい。

誰も刃向かえなかったロシア国内のオリガルヒすらも恐るプーチン大統領。
オリガルヒとは?:ロシアの新興財閥の事で、サッカークラブ:チェルシーのオーナーが有名?
要するに、”国営企業が民営化されるタイミングで上手く立ち回り巨万の富を得た方々”です。

*参考までにWikiから引用:
■オリガルヒとは? https://ja.wikipedia.org/wiki/オリガルヒ


前の大統領すら手を出せなかった(アンタッチャブル的な)権力を持ったオリガルヒを形成する、
半端ない財力を持った富豪・権力者たちに「完全なる忠実」を自分に誓う、約束をしなければ解体、
潰すぞ!富を持つ事を許されるのはプーチンに絶対服従の者だけ。
即位とかしてないだけで皇帝の振る舞いですよね、コレ。

実際にプーチンに服従せず、独立したポジションを保とうとしたオリガルヒは、
自分の会社を違法に押収されたり、資産を違法に凍結されたりした後、
国内に留まっておれずに国外へ逃亡。最悪の場合は獄中へ。。。
恐ろしいですね、プーチンの所業。 

何かの報道番組でオリガルヒの一人が話していた言葉がプーチンの恐ろしさを表してました。

「欧米諸国は勘違いしている。我々の資産を凍結したところで彼に(プーチンに)何の影響もない。
経済制裁をしているフリだけだ。それは彼らもわかっているはず。ただのポーズだこの制裁は。」

まとめ

現時点でわかっている情報と、ウクライナという国の成立などまとめてみました。
ロシア・ウクライナの今回の争いだけではなく、世界中では同じ様に紛争が起こっています。
今回のウクライナから比較的近くでは「ナゴルノ・カラバフ紛争」。
トルコの新オスマン主義から派生した周辺国の争い。

プーチン大統領は今回の侵攻で(侵攻とか戦争とかって言葉を使っていませんが、
僕は立派な戦争行為だと思うし軍事侵攻だと思うのでこう書きます。)上に書いた、
他の遠くの国の争いにまで火種をくべて、自分の行為の正当化を図ると共に
「お前らもやっちゃえよ!」って言ってるみたいで本当に怖い。

第2次世界大戦が終わって戦争行為の対価としての領土拡大。
力尽くで自領を大きくする行為の根絶はされた筈なのに、今回のロシアの行動が、
もっと激しい制裁が行われようともそんなに効果がなく、中途半端な制裁になってしまうと、
世界中で紛争を続けている他の国が、自分たちの行為も「勝てば官軍正当化してやろう!」と、
戦火の拡大に繋がりそうな、プーチンが火をくべようとしている様に思えて、
一刻も早く世界中が協力して、今回の軍事侵攻を止めなければ、そう強く感じました。

ウクライナ現地で苦しんでおられる皆さんに早く平和と心の安穏が訪れる事をお祈りしています。

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