歴史小説の”読みやすい”オススメ作品5選を紹介!!

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みなさんこんにちは。

GWの初日に買った2冊があまりにも面白く(黒牢城、スモールワールズ)、
読書熱に火が灯ってしまいました、今月は読書月間になりそうです。


最近の新書も良い作品目白押しですが日本の歴史小説にも面白い作品、沢山ありますよね。
その中でも何度も読んだ、読み返した、思い返すシーンは数知れず。
そんな思い入れのある作品の中でも、
今まで歴史小説読んだことない人にもオススメできる作品を紹介したいと思います!
ベタなセレクトではありますが、知名度の高さ=初めて読む人にも鉄板の間違いない作品です!!
それでは早速!!
*ざっくり6〜7分で読める内容でまとめました。歴史考証もしっかりしてるので、
 読み終えた後、色々うんちくを周囲の人につい”語りたくなる”そんな作品ばかりです。

燃えよ剣 司馬遼太郎著

昨年映画化され話題になった幕末の京都で血の雨を降らせた最強剣客集団”新選組”の副長、
土方歳三の半生を描いた本当の本当に名作です。初めて読んだ時は時間が溶けた…。

”土方歳三”の人間の内面の細部が見事に描かれていてます。
兄弟の様な、父の様な新選組局長、近藤勇との友情、師弟愛。
天才と評された沖田総司との兄弟の様な関係。その他の隊士との確執や絆。
土方歳三を中心とした登場人物が皆魅力的で、でも哀しい。

自分がどうやって最後の時を迎えるか=どんな風に死ぬかを常日頃から考え、
体面、体裁を一番に考える武士の生き方。そんな”武士”が最後に見せる姿とは。
元々百姓あがりである新選組の主なメンバーたち。
江戸幕府は無くなるけれど、自分達こそが最後の武士その”鑑”である。
そんな美しい勘違いが最終的に武士の生き様になり、
その生き様をドラマティックに描いた本作品、
是非小説で読んであなたなりの新選組像を描いてもらえたらなと思います!

龍馬がゆく 司馬遼太郎さん著

坂本龍馬という歴史上の人物を知らない人はそんなに…いないと思います。
そんな坂本さんの生涯を描いた作品がこの「龍馬がゆく」文庫本だと全8巻。
ご安心ください、読み始めたら最終巻まであっという間です。

特に物語が加速していく、面白くなっていくのは坂本さんが故郷の土佐(高知)を離れ、
江戸(東京)の剣術道場に修行に行った辺りからどんどん盛り上がっていきます。
って言うのも坂本さんの修行先である北辰一刀流、千葉桶町道場(現在の東京都中央区)に、
到着してから間もなく、浦賀沖にペリーが来航、ここから幕末の動乱が始まるからです。

先に紹介した「燃えよ剣」で登場する人たちが「龍馬がゆく」でもたくさん出て来ます。
この二作品は同じ作者である司馬遼太郎さんの著作なので、登場人物のイメージ、
そこまで違いはないのですが、違った視点でその人物の事を深く知る事ができるのも、
二作品を続けて読むと面白さがまた変わって来るので、続けて読むのもオススメです!

壬生義士伝 浅田次郎著

はいすいません。こちらも作者は違えど幕末、新選組関連作品です。

主人公は吉村貫一郎という名前のわかりやすく書くと、”かなり強い剣士”が主人公。
新選組発足時から所属していた近藤勇や土方歳三、沖田総士の古株と違って、
彼らが京都に拠点を構える事になり、追加で隊士を募集した時に加わった人です。

「おもさげながんす」
この作品を読んだことがある人であればこの独特な方言の台詞を見ると、
作中の色んな事を思い出し、込み上げる何かがあるはず。。。
この言葉の意味は盛岡南部の訛り・方言らしく、その意味は、
「申し訳ない事でございます」的な言葉。
作中のオープニングで主人公の吉村貫一郎が同郷人に必死の思いで発する言葉なんですが、
その言葉を発した背景を知ってこのシーンに戻ってくると…泣けます。。。

この作品で描かれているのは武士の魂と家族愛。
「燃えよ剣」「龍馬がゆく」の二作品が歴史上の人物の生き様を痛快に描いた娯楽作品なら、
一方「壬生義士伝」は”義とは何か、その人にとっての生きる意味とは”的な、
感動の、人間讃歌の物語です。

貧困に苦しむ家族の生活を向上させるため、北辰一刀流の免許皆伝の腕前を持つ男が、
お金のために危険な任務に自ら飛び込んでいく。
そんな強くて立派な人物が自分を助けてくれると信じて窮地の際に飛び込んだ、
自分の故郷の様な場所で、昔からの顔見知りだった人物から切腹を言い渡される。
上の内容がこの物語の始まりです。

ラストシーンは泣きました。
一番のオススメ作品かもしれません。僕的には。

輪違屋糸里 浅田次郎著

はい、またまたすいません。
こちらも同じく幕末新選組関連作品…なのですが、これまでに紹介した作品と決定的に違うのは、
江戸時代の女性目線の幕末の物語です。

正確に言うと、江戸時代の京都で栄えた遊女街、島原遊郭で天神(遊女の中の格付けの呼称)
を張った糸里と言う名前の遊女の視点からの正に、
「女たちの幕末」
そんなサブタイトルを勝手に付けたい、そんな思いで選んでみました。
鬼滅の刃にも遊郭編がありましたねー。

この作品にも当然、これまでに名前を挙げた新選組の面々が出てきます。
その中でもこれまで紹介した作品の中の人物像より更に悪役感が増しているのが、
新選組初代局長、芹沢鴨(と新見錦)です。

百姓上がりの近藤勇や土方歳三と違い芹沢鴨(新見など)は水戸藩天狗党上がりの本物の武士。
武士に憧れ、なりたくてしょうがなかった新選組の古参の面々と、
気が付いたら武士だったし、立場を上手く使って楽しくやってくぜ的な芹沢鴨一味との、
決戦というか戦いのシーンは見ものです。

この争いに巻き込まれていく女たちの苦悩と決断。
「武士同士のチャンバラ飽きたぜーーー」って人や、
一味違った歴史小説をお探しの方には今回ご紹介する中では一番のオススメ作品かと。

一刀斎夢録 浅田次郎著

そして最後も幕末、新選組関連作品なのですが、この作品は新選組を描いた一連の小説とはちょっと違っていて、主人公は明治時代の軍人です。その軍人は剣道に励んでいるのですが、どうしても勝てない相手がいます。その相手から聞かされた話の中でとても興味が湧く一人の男の名前を聞かされます。
その一人の男の名前とは、
「斎藤一」
新選組3番隊組長を勤め、かの坂本龍馬を斬ったのもこの男の仕業ではないか、
と言われていた当時にしてはかなり珍しい左利きで鬼強い剣士の過去を振り返っていきます。

るろうに剣心にも出てきてましたね斎藤一。
志士雄真実編で出て来る「牙突」の人が主人公の作品です。

物語の展開、その手法が秀逸だなーと先日読み返した時に改めて思いました。
この作品でも嗚咽するぐらい泣けました。男泣きさせる作品だぜ!

斎藤一が明治時代の軍人と酒を酌み交わしながら、話口調で物語は進んでいきます。
なんかカメラの前の独占インタビューみたいに、一人の人物の随想形式で物語が進んでいくのは、
「壬生義士伝」とかもそうなので、浅田さん作品でまとめて続けて読むのも面白いかなと思い、
そんな理由からこの順番でご紹介してみました。

ちな”斉藤一”をひっくり返すと”一刀斎”。
斎藤一の新選組時代の回顧録、そして斎藤一の”懺悔”がお話のメインです。

おわりに

色んなジャンルの本がこの世界にはあって、先人たちが残した本の数も膨大な量だそうで、
一人の人間が世界中の”本”を読むのは不可能なくらいの時間が必要らしいですね。

そんな天文学的な数量がこの世に残されている本。
その中で自分が好きな作品。何度も読み返してしまう本やずっと手元に残しておきたい作品。
これも出会いですよねー、自分の好きな作品を手に取った瞬間というのは。

そんな読書好きな方、今からどんどん色んなジャンルの本にチャレンジしてみたい!
選択肢の中にご紹介した作品が加えられたら…素敵だなあ。そう思います。

最近手に入れた本の中で何故か心をわしつかみにされた様な感覚を覚えたのは、
「赤と青のエスキース」って作品なんですよねえ。(スモールワールズも良い!)
この作品ももう少しで読み終えそうなので、近々また当ブログにて、
本に関する投稿で何らかレビューを共有できたらと思っています!
(*読み終えるのが勿体ない様な気持ちと格闘しながら読み進めている位の作品です。)
それではまた!!

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